アイデアの出し方 その1
- 2010.06.08
- マーケティング
- アイデア, ブレインストーミング, ブレスト, 出し方
クリエイトの世界ではアイデアは必須といいますか、作品に盛り込まれていて当然のもので、マーケティングもクリエイトに属するものと捉えると、マーケティングにもアイデアは無くてはならない要素です。
むしろ、アイデア=クリエイトとも言えますが、このアイデアを出すのに苦労をしている場面を良く見かけます。
でも、実は、アイデアを出すのって、そんなに難しいことではないんです!
と、言い切ってしまいましたが、芸術家レベルの話ではなく、企業の社員レベルのお話です。
私自身は、この株式会社ピックにお世話になる以前は、広告代理店に約10年勤めておりまして、当時、部下に企画を考えておけ、と命じると、その部下は「なかなかいいアイデアが・・・」と頭を悩ませている姿を見かけることがありました。さらに、その部下がブレスト(ブレインストーミング)だと言って、他の仲間を集めだすと、さらに深みにはまってしまい碌な案は出てきません。出てきたものを見ますと、まぁ、99%使い物にならないものばかりです。なんと言いますか“思いつき”でしかないものが上がってくることがよくありました。
もちろん、そもそもブレストのやり方がまずいとか、個々人の経験の問題もあるのですが、私の思う根本的な原因は“アイデア”という言葉にあると感じています。
つまり、アイデアを出そうと意識するから、アイデアが出ない。
もったいぶった言い回しをするつもりはないのですが、アイデアという言葉が日本語と雑じり合って使われる、もしくは、使ってしまうことにアイデアが出てこない原因があるんです。
ちなみに、アイデアの意味を辞書で調べますと (小学館:大辞泉)
1 思いつき。新奇な工夫。着想。「―が浮かぶ」
2 イデア。観念。理念。
とあります。
さすがは辞書。思いっきり最初に「思いつき」とあり、2の項には、「観念」や「理念」とあります。
そうなのです。デザイン(=意匠)として、可愛いやかっこいい、面白いとかを求めてアイデアの練る作業はまた別のものですが、マーケティングプランナーが思いつきでクライアントに提案してはマズイですよね。プロの仕事としては、ちゃんとした理由があり、かつ、クライアントの予算内で実現可能なものでなくてはなりません。クライアントや社内企画における上司は、Web企画や、販売促進、市場開拓の企画を依頼しているのであって、観念や理念を創造することは求めていません。
なのに、繰り返して言いますが、「いいアイデアないかなぁ?」と一人で悩んだり、さらには頭数を揃えて悩んだりしようとしてしまうのです。
多分、アイデアという言葉は使いやすいのでしょうね。
むしろ、外来語を使うのなら、「プラン」という言葉を使った方がいいでしょう。
弊社のように、業務としてアイデアが求められる仕事の場合、アイデア=プラン、つまりは実現可能なものでなくてはなりません。予算などの条件の中で、アイデアをプランとして実現可能なものにする道筋を提案すること、それが職業的クリエイティブに求められる“アイデア”なんです。
実現不可能なもの、可能であってもたいした効果のないものは、ただの思いつきでしかなく、くそアイデアでしかありません。後にこのテーマの続きを書いて、その中で触れるつもりですが、アイデアに新規な工夫は必要ですが、まったく新しい着想である必要はないのです。
でも、多くの人は、新規なものを求めちゃうんですよね・・・
で本題の、アイデアの出し方ですが、すでに半分答えを書きましたように、プランを立てる作業というのが大前提なんです。
つまり、クライアントや自社、ネットの世界など、課題となる条件の中で、問題を解決する手段を、決して思いつきではなく、実現可能な計画まで高める、という作業です。
悩むべきは、問題解決の手段と実現可能な計画まで高める手法なのです。
アイデアという漠然とした言葉ではなく、これでやるべき作業ははっきりとふたつに絞られました。
作業にあたり用意すべきものも、?問題となっている事に関する資料と、?計画化するために使えるもの(時間や予算や人、時には技術や法律、外部組織など様々)です。
特に?に関しては、多岐に渡るので、ここにブレストをして頭脳や経験を揃える意味があります。
今までアイデアが出なくて悩みに悩んだ経験のある方は、これでちょっと楽になった気がしません?
ということで、今回はここまで。続きは次回に。
プランナー:竹田
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